1 ハーグ派に導かれて

ジャン=フランソワ・ミレーなど巨匠たちの作品を模写し、素描の手引書を読むなどしていたファン・ゴッホは、ハーグ派の画家たちとの出会いによって専門的な技術を習得しました。

1881年末から2年ほどを当時の芸術の中心地ハーグで過ごし、特に親戚で画家のマウフェからは、形態や量感のつかみ方、画材の扱いなどを直接手ほどきされています。

また、風景やなにげない日々の暮らしの様子を戸外で描いた彼らにならい、モティーフに対する真摯な取り組みの姿勢を学びました。その画家としての大切な姿勢はファン・ゴッホの中に残り続けます。

1885年になって、ファン・ゴッホはようやく本格的な油彩画《ジャガイモを食べる人々》に挑戦しました。この作品で、土とともに生き、自然の移り変わりに寄りそう農民のありのままの姿を表そうとしたのです。

ファン・ゴッホは、完成した作品のイメージを版画に起こすとそれを販売したり、また家族や親しい友人たちに配ったりしました。

※解説にくわえ、一部では作品にふれたファン・ゴッホの手紙()のやり取りを紹介。

ハーグ派とは

1870年から1900年頃にかけ、オランダ南西部の都市ハーグを中心に活動した画家たちの総称。屋外での自然観察をもとに田園風景や農民の生活などを描いた。風車や運河といったオランダならではの風景を、柔らかい光やくすんだ色調で表現したことから「灰色派」ともよばれた。

※解説にくわえ、一部では作品にふれたファン・ゴッホの手紙()のやり取りを紹介。

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